【住宅のプロが教える】気密測定とは？気密測定の重要性と高気密住宅のメリット

こんにちは！群馬県前橋市にある工務店、広瀬住宅計画です。

今回はお家造りの性能を左右する気密性、それを計測する気密測定について解説していきます。

快適なお家造りで大切なものは断熱と気密です。

断熱性能がいくら良くっても気密が取れていないと家の隙間から熱が逃げていってしまいます。

高性能なはずの家を建てたのに隙間風が入ってきてしまうなんて嫌ですよね？

この気密性は気密測定をしないと隙間がどのくらいあるかどうかが分かりません。

なので気密が取れているかが確認できる気密測定はとても大切です。

気密測定の大切さと高気密住宅のメリットなどを解説していきますので是非最後までお読みください。

1 そもそも気密測定とは？
2 高気密住宅の目安
3 気密測定のメリット
4 高気密住宅のメリット
5 まとめ：気密性は性能に直結する大事な部分

そもそも気密測定とは？

気密測定とは、意図しない家の隙間がどのくらいあるか専用の機械で測定することです。

意図しない家の隙間とは、お風呂やキッチンにある換気扇のような計画された開口部でなく、施工中に出来てしまった小さな開口や窓やドアなどの扉と枠の隙間などの事を言います。

気密性が高いと家の中で窒息してしまうんじゃないか？

なんて思われるかもしれませんが、住宅では最低2時間で家中の空気が入れ替わるように計画的な換気が設計されています。

高気密住宅の目安

建物が大きければ当然隙間ができやすくなります。

体育館ぐらい大きな建物で隙間面積がハガキぐらいの大きさですと言われるのと、平屋の小さな住宅で隙間面積がハガキぐらいですといわれるのでは、全然イメージが違いますよね？

そうなると必然的に大きな建物が不利になりますので建物の大きさに関係無く気密性が分かるように、この気密測定で測った隙間面積（c㎡）を建物の延べ面積（㎡）で割ることで、建物面積1㎡辺りの隙間面積である、C値（相当隙間面積）が大切になってきます。

計算式は　隙間面積（c㎡）/建物の延べ面積（㎡）＝　C値（相当隙間面積）ｃ㎡/㎡　とこのようになっています。

このC値が小さいほどいい値なのですが、一般的に言われている数値ですとC値　1.0ｃ㎡/㎡以下を高気密住宅といわれています。

もし性能のいいお家造りを検討されていればこのC値がいくらぐらいか、検討している住宅会社さんに聞いてみるといいと思います。

気密測定のメリット

気密測定の一番のメリットは、気密がとれているかどうかハッキリすることができることだと思います。

これは断熱性能は断熱材の性能と厚みで計算すれば理論値は数値で出てくるですが、気密性能は気密測定をしないとわからないものだからです。どんなに腕に自信のあるベテランの職人さんでも、意図しないミスが起こらない可能性は0ではありません。「ウチの職人は腕がいいので気密測定をしなくても大丈夫ですよ。」と言われても気密測定をしていなければ気密が取れているかどうかはわかりません。

なので全棟気密測定をしている会社ということは、気密性にもキチンと気を遣っていて、確実な施工が出来ているか確認してくれている会社になるのではないでしょうか。

高気密住宅のメリット

この気密性が高いことのメリットとしましては、冷暖房の熱が逃げにくくなることです。

どんなにすごい断熱をしていても窓を全開で開いていれば暖房をしていても全然暖かくはなりませんよね？これは極端ですが気密性能が低い住宅とは隙間風が入ってきて冷暖房の熱がどんどん逃げてしまう住宅ということです。

逆に気密性の高い住宅は、熱が逃げにくい住宅となります。熱が逃げにくいという事は、暖房は温まりやすく冷めにくく、冷房は冷やしやすくて維持をしてくれます。この為、冷暖房の電気代も抑えられるお得な住宅となるのです。

もう一つのメリットとしては計画的な換気が出来ることです。

計画的な換気とは、設計段階で計画した空気のルートのことです。外から空気を入れる給気口と中から出していく排気口、この二つが計画的で適切な位置につけられていると、換気が機能するので家中の空気が満遍なく動くのですが、気密性が低いと意図しない隙間から空気が出入りしてしまいこの計画した換気ルートを通らなくなってしまいます。すると空気が計画よりも早く動く場所と全く動かない場所が出てきてしまい、計画よりも早く動く場所は冷暖房が効き辛く風を感じるようになり、全く動かない場所は湿気やほこりが溜まりやすくなってしまいます。

なので気密性が高いことは計画的な換気に必要なことであり、家中の空気が満遍なく動けるように大切なものになります。