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冬季、起床時室温が低いほど、血圧が高くなる傾向 国土交通省中間報告
<毎日新聞記事>
【住宅政策】断熱なしで血圧上昇 国交省中間報告

住宅の断熱化が住人の健康に与える影響について、国土交通省は起床時の室温が低くなると最高血圧が上がる傾向があるなどとする調査の中間報告をまとめた。調査は断熱改修を予定している約1800戸の居住者約3600人を対象とし、2014年度から4年間かけて実施する計画。冬に部屋を暖かく保つことで血圧上昇を抑えられるかどうかなどを明らかにし、住宅政策に役立てる。

 専門家などで構成される調査委員会によると、調査対象のうち有効な血圧データが得られた1753人(平均年齢57歳)について分析したところ、冬の起床時の室温が10度下がると最高血圧が7.3ミリHg(ミリメートル水銀柱)高くなるとの結果が得られた。高齢になるほど上昇幅が大きい傾向も見られた。

 また、調査中に窓ガラスを断熱性の高い構造にしたり、屋根や天井に断熱材を付けたりするなどの改修工事を実施した調査対象のうち、121戸165人については改修前後のデータの比較を行った。平均すると改修後に朝の室温は2.7度上昇し、起床時の血圧は1.0ミリHg下がったという。

 調査では「冬の室温が下がると活動量が減り、高齢者は足腰が弱くなるなどのリスクが生じる可能性もある」として、歩数や消費カロリーなどのデータも収集。アンケートを通じて、夜間にトイレに行った回数なども調べている。

 国交省は調査対象の住宅で改修が進めば、さらに多くのデータが回収できると見込む。調査委の委員長で建築環境・省エネルギー機構理事長の村上周三さんは「これだけ大規模な調査は前例がない。現段階でも住宅の断熱化が健康に与える影響が明らかになってきているが、さらに詳細な調査を進めたい」としている。【曽田拓】

<国土交通省資料>



●冬季において起床時室温が低いほど、血圧が高くなる傾向がみられた。また、高齢者ほど室温低下による血圧の上昇が大きくなるため、室温が低くならないように注意することが大切。


●高齢者ほど室温低下による血圧の上昇が大きいことが確認された。
●断熱改修によって室温が上昇し、それに伴い居住者の血圧も低下する傾向が確認された。


●居間または脱衣所の平均室温が18℃未満の住宅では、入浴事故リスクが高いとされる熱め入浴をする確率が有意に高い。


●背景 断熱性能が良い住宅が普及している地域で冬季死亡率が少ない傾向(欧州、日本)

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